ChatGPT「dots」とは何か

OpenAIは2026年9月29日、サンフランシスコで開催したDevDayで「dots(ドット)」という機能を発表しました。ひとつのdotは、頼んだことを裏側で進め続け、人の判断が必要なところまで来たら声をかけてくれる、専属の担当者のようなAIです。

利用できるのはいまのところProとBusiness Premiumのユーザーに限られています。ただし対象地域には差があり、ProはEEA(欧州経済領域)・スイス・英国を除く地域で順次利用できるのに対し、Business Premiumは対応している全リージョンで利用できるとされています。Enterprise・Edu・Healthcareの契約では、管理者が有効にするとベータとして試せます。

dotは最新モデルのGPT-6 Astraの上で動き、専用のクラウドコンピュータを持っています。4,000以上のアプリと接続できるとされており、セットアップはデスクトップアプリかデスクトップ版のWebから始める仕組みです。

裏側で勝手に調べ物を進める部分は読み取り専用で、メッセージの送信や接続先アプリの中身を変更するような操作には、通常のChatGPTと同じ承認の手順が入ります。利用枠については、最初の1か月はProやBusinessの契約に含まれる利用量を消費しないとされていますが、そのあとの条件はまだ公表されていません。

Grok「Bot」とは何か

xAIは2026年8月11日、「Grok Bot」をベータ版として公開しました。社内のプロトタイプとして始まり、社内で広く使われるようになったために外部公開した、という経緯が紹介されています。なお、xAIは2026年2月にSpaceXに買収されており、同年7月6日に社名を「SpaceXAI」へ改めています。

Grok Botも、dotsと同じように専用のクラウドコンピュータの上で動き、ユーザーがパソコンを閉じていても作業を続けます。既存のツールにログインして操作し、APIやMCP(AIがツールを呼び出す仕組み)が用意されていないサービスでも、人が操作するのと同じように進められるとされています。作業の節目では承認を求め、完了まで進めてから報告する設計です。

ひとつ特徴的なのが、作業のやり方を一度見せると「ルーティン」として覚え、次から自動でなぞれる点と、複数のBotを同時に動かして役割を分担させたり、Bot同士でやり取りさせたりできる点です。

対象になるプランは、SuperGrok・SuperGrok Plus・SuperGrok Heavyと、コーディング支援ツールCursorのPro・Pro+・Ultra、Cursor TeamsのStandard・Premiumです。具体的な金額はxAIの発表ページには書かれていません。対応環境もmacOSのデスクトップアプリとiOSに限られ、Androidの記載はなく、法人向けの契約はウェイトリストに登録して順番を待つ形です。

なぜいま知っておくべきか

OpenAIとxAIという、方向性の異なる2社が、同じタイミングで「常時稼働して、裏側で作業を進め、節目だけ人に確認する」という形のAIに踏み出しました。偶然ではなく、各社がいま力を入れている方向だと見てよさそうです。

ただし、現時点ではどちらも対象プランが限られていたり、ベータ版で提供地域が絞られていたりと、中小企業がすぐに業務で使える段階ではありません。料金も、OpenAI側は追加分の詳細が未定、xAI側は金額そのものが公表されていない状態です。

機能そのものよりも押さえておきたいのは、人が裏で進む作業をどこまで承認なしで任せるかという考え方が、今後のAI活用で問われてくるということです。

次の一歩

いまの時点で、この2つを使う必要はありません。対象プランや料金が自社に合う形になってから、改めて確認すれば十分です。

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出典